契約書チェック・作成

1 契約とは何か

契約は、当事者同士でどのような内容で取引などをするかについて決めた合意であり、約束のことになります。そして、民法は売買などの典型的な契約を規定していますが、民法に規定されていない契約を締結することもできます。

また、契約は、当事者同士の意思が合致することで成立するため、保証契約(民法446条2項)などのように法律で書面の作成が求められている契約類型以外の契約については、口頭のやりとりで契約は成立します。

このように一定の類型以外は書面(契約書)がなくとも契約は成立します。


*参照条文
民法446条
1 保証人は、主たる債務者がその債務を履行しないときに、その履行をする責任を負う。
2 保証契約は、書面でしなければ、その効力を生じない。
3 保証契約がその内容を記録した電磁的記録によってされたときは、その保証契約は、書面によってされたものとみなして、前項の規定を適用する。

2 契約書はなぜ作るのか

契約書がなくとも契約が成立するにもかかわらず、契約書を作るのはなぜでしょうか。
契約書を作成する主な理由は、後々のトラブルを未然に防止し、当事者間で約束した内容を明確にし、証拠として残すことにあります。書面にすることで、互いの認識の違いや、時間が経過したことによる記憶の曖昧さを防ぐことができます。契約内容に関して紛争が生じた場合にも、契約書は、当事者同士でどのような約束(契約)をしたかについて重要な証拠になります。
このように契約書は、将来のリスクを軽減するために作ることになります。

3 契約書の内容

契約書には、当事者間でどのような約束をしたのかがわかるようにする必要があります。
契約条項から意味が一義的に読み取れない内容では、将来に認識の違いが生じ、トラブルになるリスクがあります。そのため、契約書の条項はできるだけ具体的かつ明確に記載することが重要です。例えば、契約の目的や対象、金額、支払方法、納期や履行方法など、当事者が合意した事項を漏れなく契約書に反映させることが大切です。

また、当事者の権利が平等に規定されていることも大切になります。一方当事者だけが有利な条項は、当事者の関係によっては、法令に違反する条項になっている可能性もあります。例えば、下請法(2026年1月からの「中小受託取引適正化法」)の適用対象となる取引に関する契約では、注意する必要があります。

そのほかにも契約書に規定されているべきことで、規定されていないものはないか、この場合に民法などの法令で定められているルールで取引するので問題ないか、条項を追加するべきかについても検討を進めることが大切になります。
また、個人情報保護法など情報法と呼ばれる分野は、民法などの従来の法律と比べ法改正のスピードも早く、ルールが変わっている可能性があります。

このように契約書のチェックには、多くの法令や交渉の見通し、裁判実務などの知識も必要になってきます。

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